首页 独家 > 正文

41あなたの愛が正しいわ~

2023-04-17 21:01:22 哔哩哔哩

本专栏仅供学习和作为交流资料使用

【ED②夫と別れて新しい男性と恋をするルート】

06 これは仕方がないこと【デイヴィス視点】

『ローザの大切な人を減らそう』と決めた僕は、手始めに屋敷内の使用人を少しずつ解雇して、新しい人材に入れ替えていった。

元の使用人たちは、みんなローザを慕っていたし、ローザも彼らを大切にしていた。だから、新しく雇った使用人たちには、私語を厳禁としてローザと親しくならないように徹底した。それをやぶったものは、すぐに解雇し入れ替えていくと、いつしかローザに話しかける使用人はいなくなった。


(资料图片仅供参考)

ローザは仕事で忙しく、屋敷内にいることが減っているので、今の状況を少し不思議に思いながらも『仕事の効率を上げるために、伯爵家の使用人の規律を高めている』という僕の言葉を信じているようだ。

これ以上の使用人の入れ替えを、伯爵家に長く仕えるジョンにとめられているので、近いうちに彼も解雇しなければならない。

そうすることで、屋敷内ではローザに話しかけられるのは僕だけになる。

僕以外の人に笑いかけたり、感謝する姿を見なくて済むのはとても喜ばしいことだった。

ローザに『ジョンが身体を壊して辞めた』と伝えたとき、彼女はとても悲しんでお別れの挨拶ができなかったことを後悔していた。そんな彼女を慰めているとき、僕の心は今までにないくらい満たされた。

悲しむローザに寄りそい、優しい言葉をかけていると、ローザの特別になれた気がして本当に嬉しかった。

この屋敷内では、ローザの頼れる夫になれるのだから、僕は、これで満足しようと決めていた。

……あの男が現れるまでは。

王宮主催の夜会で、僕はいつも通り、グラジオラス公爵と楽しそうにダンスを踊るローザを見つめていた。

まだ心のどこかでは、公爵をうらやましいと思ってしまうけど、ローザは決して公爵以外の男と踊ろうとしない。それで満足するべきだと、僕はなんとか湧き上がる嫉妬心をのみ込もうとしていた。

そんな僕に、どこかで会ったことがあるような男が近づいてきた。

「ファルテール伯爵、ですね?」

そう僕に声をかけた背の高い男は、ひとめで『騎士だな』とわかる体つきをしている。

「私は、グラジオラス公爵家の元騎士団長をしていたバルドと申します」「ああ」

いわれてみれば、たしかにリンデンを取り押さえる騎士たちを指揮していた男だった。

公爵家から騎士団長を任されていることと、このたたずまいからして貴族だろう。僕はバルドと名乗った男に会釈した。

「そのバルド卿が、僕になんの用ですか?」「実はあなたにお願いがあってまいりました。これから、夫人と少しだけお話しをさせていただけないでしょうか?」

「ローザと?」「はい。実は、以前彼女に助言をいただいたので、改めてこの場でお礼をしたいと思いまして」

ローザは、こんな男にまで優しくしていたのかとあきれてしまう。

バルドは「もちろん、ファルテール伯爵も同席してくださってかまいません」と付け加えた。

「そうですね。同席させていただきます」

こんな男とローザを二人きりにするわけにはいかない。

僕たちは、公爵とのダンスを終えたローザに声をかけると休憩室へ向かった。

ダンスのあとで頬を上気させているローザは、「楽しかったわ」と言いながら自然な仕草で僕の腕に手をかける。エスコートのためだとわかっていても、そのことが嬉しくて仕方ない。

休憩室につくと、僕とローザは並んでソファーに座った。その向かいにバルドは腰をおろす。

「改めまして、ローザ夫人。その節はありがとうございました」

頭を下げるバルドに、ローザは「そんな、お顔を上げてください」と戸惑っている。

そのやりとりを見て『この二人はたいして親しくないな』とわかり僕は安堵した。

顔をあげたバルドは、ローザを見つめた。

「私はその後、騎士団長に復帰することは辞退しましたが、騎士団に残ることを決めました。今後も、グラジオラス公爵家に誠心誠意お仕えしていこうと思います」「それは、よかったですわ」

ローザはニコニコと微笑んでいる。

「あと……例の件も、方法を変えてさぐっていきます。公爵家の未来のために、このままにはしておけませんので」

バルドは言葉を濁しているが、公爵家のために生きると宣言しているようだ。ローザも公爵夫妻を敬愛しているので、その関係で二人が知り合ったのだとわかった。

僕が『心配することはなさそうだ』と思った瞬間に、バルドが笑みを浮かべた。

「すべてあなたのおかげです」

そういったバルドの瞳には熱がこもっていた。それは、向けられたローザ本人も気がつかないほどのかすかなものだったが、ローザに恋焦がれている僕にははっきりとわかった。

この男は、ローザに好意を寄せている。そして、ローザはそのことにまったく気がついていない。

バルドは「私は引き続き、マチルダ様の護衛にあたっておりますので、またどこかでお会いしたときは、よろしくお願いいたします」と告げるとあっさりと去っていった。

僕の隣でローザは「わざわざお礼を言いにくるなんて律義な人ね」とつぶやいている。

いや、それは違う。おそらくあの男は、僕を見にきたんだ。ローザの夫がどんな男なのか知りたくなって声をかけた。

それは、既婚者のローザをあきらめるための行為かもしれないし、僕からローザを奪うための行為かもしれない。

どちらにしろ、あんな男がいるグラジオラス公爵邸に、ローザを二度と行かせるわけにはいかない。

僕はあせる気持ちをおさえて、ローザに微笑みかけた。

「ねぇ、ローザ。一度、ファルテール伯爵領に戻らない?」

僕たちが今住んでいる邸宅は、都心部にあるタウンハウスと呼ばれるもので、僕が治めるファルテール伯爵領は、都心部より離れた土地にある。

多くの貴族は、社交界シーズンになるとタウンハウスへ、社交界シーズンが終われば領内へと行ったり来たりしていたが、僕たちは一年のほとんどをタウンハウスで過ごしていた。

僕の急な提案にローザは驚いたようだ。

「え? 今、もどるの?」

ローザの言うとおり、社交界シーズンはまだ終わっていない。

「うん」

考えるような仕草をしたローザは「少しだけ考えさせて」と即答を避けた。

「どうして?」「だって、今はこっちでやりたいことがたくさんあるもの。もし、急ぎだったら、あなただけ先にもどってくれないかしら?」「そう……なら仕方ないね」

ローザは「ごめんなさい」と申し訳なさそうにしている。

「ううん、いいよ」「デイヴィス……ありがとう」「仕方ないよ」

そう、仕方ない。

仕方がないから、君を無理やり連れて行くね。

その日、夜会からもどった僕は、強めの睡眠薬と彼女のやわらかい手足を傷つけてしまわない拘束具を手にいれるために動き出した。

关键词:

责任编辑:宋璟

返回首页
相关新闻
返回顶部